橋下弁護士が訴えた『懲戒請求』
現在進行中である光市母子殺害事件の差し戻し控訴審で、被告人の元少年(現在26才)に対する死刑回避を訴える弁護団への懲戒請求が4000件を超えているという。
これは、去る5月27日放送の関西よみうりテレビの「たかじんのそこまで言って委員会」の中で橋下徹弁護士(大阪弁護士会)が、「この元少年の弁護団に対して、もし許せないと思ったなら、一斉に懲戒請求をかけてもらいたい。弁護士会としても処分を出さないわけにはいかない。」と発言したことがきっかけとなって起こった。
これに対し、被告人である元少年の弁護団のうちの4人は、橋下弁護士のテレビでの発言が引き金となって起こった懲戒請求のせいで業務を妨害されたと、橋下弁護士を提訴した。弁護のあり方について弁護士同士が全面的に対決すること事態になったのである。前代未聞のことではなかろうか。
7日の昼までに届いた懲戒請求の数は、日弁連によると10弁護士会で4022件に達したという。昨年1年間での全弁護士への申し立ては1367件だったということなので、この4022件というのは驚異的な数字だということがわかる。
弁護団側は訴状の中で「広範な影響力を持つテレビを通じて、不特定多数の視聴者になされた発言。専門家による正しい知見であると認識されやすく、極めて悪質だ」と訴えている。
これに対し、5日の日に記者会見を行った橋下弁護士は、「世間は弁護人が被告を誘導して主張を変えさせたと思っている、そのことが重要だ」と言っている。さらに「『刑事弁護はここまでやっていいのか』と思えば弁護士会への信用は損なわれる」と述べた。橋本弁護士自身が懲戒請求をしなかったことについては「世間の感覚で出してほしかったから」と述べていた。
今枝弁護士は次のように言っている。「刑事弁護活動には、社会に敵視されても被告の利益を守らなければならない困難を伴う」と。この先、どのように争っていくのか、注目していきたい。