橋下弁護士がテレビ番組で懲戒請求を訴えたことで巻き起こった弁護士対決
大阪弁護士会所属である橋下弁護士は、5月27日読売テレビ放送のテレビ番組「たかじんのそこまで言って委員会」の中で(山口県光市母子殺害事件の)「あの弁護団に対してもし許せないと思うなら、一斉に懲戒請求をかけてもらいたい。たくさんの懲戒請求が集まれば弁護士会としても処分を出さないわけにはいかない」などと発言しました。
テレビ番組放送後、広島など各地の10弁護士会に、7日昼までに4022件の懲戒請求があったと、日弁連は伝えています。昨年1年間の全弁護士あての懲戒請求は1367件ということなので、今回の数の多さがわかります。
これに対し、弁護団のうち4人の弁護士が、橋下弁護士にその懲戒請求の対応に追われて業務に支障が出たとして計1200万円の損害賠償を求め提訴しました。前代未聞の弁護士同士が争うこととなります。
弁護団側は訴状の中で「広範な影響力を持つテレビを通じて不特定多数の視聴者になされた発言は、専門家による正しい知見であると認識されやすく、極めて悪質だ。」指摘しました。
そして、弁護団の今枝弁護士は「刑事弁護活動には、社会に敵視されても被告の利益を守らなければならない困難を伴う。」と発言しています。
一方、橋下弁護士は、それに対し5日に記者会見を行い、「世間は弁護人が被告を誘導して主張を変えさせたと思っている。」と語りました。そして「『刑事弁護はここまでやっていいのか』と思えば弁護士会への世間の信用は損なわれる。」と述べました。
また、橋下弁護士自身が懲戒請求しなかったことについては「世間の感覚で出してほしかった。」と訴えました。
そして弁護団に対して「差し戻し審でなぜ大きく主張を変えたのか、被害者や社会に分かるように説明すべきだ。」と強く問いかけました。
今後の動きが大変気になります。